「通っちゃダメ !!　」

「扉の前が涼しいの」

「あたしの特等席よ」

「−イオン効果有り？」

「スィートバジルが
清々しい」

「朝から水遊びしてます」

「大理石の石版も
冷たくって気持ちいいの」

「怪しい？！｣

「ん〜 !! あんまり
さわらないでぇ」

「握手…。スターはつらいワ」

「最近、とっても大きく
なっって、キャロット姉
さんを越しそうョ」

兄さんのお友達
涼佑君

母のつぶやき
例年、この時期になると８階ベランダにも蝉がやってきます。しかし、今年は天候不順の冷夏で、蝉も
元気が無いのか、ほとんど見かけません。
狩好きなキャロットは、蝉の鳴き声を聞きつけ、飛んでくるのを待ち望んでいますが、母としては今年
は、ホッとしています。
「これ見て !! アタシが捕ったのよ」と見せに来るキャロットの口をこじ開けて、蝉を救出するのですが、
無残に歯形の付いた蝉は助かるはずも無く、虚しい作業が続く毎日…今年は、その姿を見ずにすん
でます。
しかし、毎日、空を見上げて獲物を待ち焦がれるキャロットは、ちょっと哀れです。
外猫であったなら、季節を問わず、存分に狩を楽しめたでしょう。
キャロットそっくりの野良猫を見るたびに「キャロットはしあわせ？」と問いたくなります。
ラディッシュが来てからは、いっそう窮屈でストレスの多い毎日を送っています。
待ち焦がれた狩の季節…今年は、終了です。キャロットにとって不完全燃焼の夏は、終わりました。
来年は、カッラト暑い夏になるといいね。